エコノミークラス症候群に注意!

エコノミークラス症候群とは静脈血栓塞栓症(じょうみゃくけっせんそくせんしょう)といい、飛行機ではファーストクラス血栓症とも言われます。

これは下肢や上腕その他の静脈(大腿静脈など)に血栓(血のかたまり)が生ずる疾患。原因としては脱水、感染、旅行・長期臥床・手術などによる血流鬱滞、抗リン脂質抗体症候群などがある。この血栓が血流に乗って肺へ流れ肺動脈が詰まると、肺塞栓症となる。肺動脈が詰まるとその先の肺胞には血液が流れず、ガス交換ができなくなる。その結果、換気血流不均衡が生じ動脈血中の酸素分圧が急激に低下、呼吸困難をきたす。また肺の血管抵抗が上昇して全身の血液循環に支障をきたす。軽度であれば胸やけや発熱程度で治まるが、最悪の場合は死亡する。

実は車中泊は血栓症を発症しやすい行為である研究結果があります。金沢大学呼吸器内科では以下の調査結果があります。

 

エコノミークラス症候群の予防対策

  • 長時間にわたって同じ姿勢を取らない。
  • 時々下肢を動かす。
  • 足を少しでも動かしたりすることなどが推奨されている
  • 脱水を起こさないよう、適量の水分を取る
  • ビールなどのアルコール飲料や緑茶・紅茶・コーヒーなどカフェインを含む飲み物は利尿作用があり、かえって脱水を引き起こす恐れがあるので水分補給目的としては避ける
  • 血栓症のリスクが高い場合は予防的に抗凝固療法を行う。
  • 災害時の避難所に於いては、畳かマットを敷いた雑魚寝よりも簡易ベッドを用いると、深部静脈血栓陽性率の低下が可能である

車中泊はエコノミークラス症候群とは関係ない研究結果もある

新潟県中越地震ではエコノミークラス症候群と車中泊避難との関連が報道された。確かに震災後2ヵ月以内の車中泊避難はエコノミークラス症候群との関 連が認められ、震災直後の検査で見つかった血栓とも関係が明らかだった。しかし、2005年の検査で見つかった慢性化した血栓は、車中泊避難とあまり関係 が認められなかった。

一方、2005年に見つかった血栓は、データ比較のために調査した震災の影響のない山間部の多雪地帯の住民よりも多く、慢性化した血栓は震災の影 響と思われる。避難の形態に関係なく、本震や約1000回の余震によるストレス、ライフラインの被害によって不便になり、脱水による血液の濃縮などで血栓 の危険性が高まっていたためと考えられる。血栓は普段に近い生活であれば大半は自然に消えるが、一部の消えにくい人が車中泊避難したことで、血栓が増大し てエコノミークラス症候群になったと思われる。

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